「顔ない」の元ネタと意味は?【ネットスラング】

顔ない 未分類

「顔ない」の意味は?

顔ない」は、主にSNS上で2021年頃から使われ始め、2024年に入って広まったネットスラング。

文末に「○○で顔ない」という形で配置されることが多く、恥ずかしさ、気まずさ、絶望感、失望感といったネガティブな感情を表現する際に用いられる。


たとえば「遅刻しそうで顔ない」なら「驚いた」「困った」といったニュアンスになり、「質問に答えられなくて顔ない」なら「恥ずかしい」「情けない」といった気持ちを表す。

何らかの理由で”表情を失うほどの衝撃や恥ずかしさを感じた状態”を表現しているらしい。


また、派生形として「顔なくなった」「顔ないなった」「顔消えた」「顔取れた」といったバリエーションも存在し、これらをまとめて「顔構文」と呼ぶこともある。

さらに、真顔になった状況や、そのシュールさ・可笑しさを表現する用法も見られ、意味の幅は広い。三省堂の「今年の新語2024」でもベスト10に選出されており、若い世代を中心に急速に浸透している表現といえる。

「顔ない」の元ネタはこれ

「顔ない」の語源については複数の説が存在しており、はっきりしない。


最も有力なのは、慣用句「合わせる顔がない」が短縮されて「顔ない」になったという説。

申し訳なくてその人の前に姿を見せることができない、という本来の意味から転じて、より広い意味での恥ずかしさや困惑を表すようになったと考えられる。


もう一つの説は、それ以前から存在していた「顔なくなった」という表現からの派生。

2010年代前半には「泣きすぎて顔なくなった」「寒すぎて顔なくなった」といった用例が見られ、涙などで顔がぐちゃぐちゃになった状態や、感情が高ぶった状態を表していた。

この「顔なくなった」が「顔ないなった」を経て「顔ない」へと変化した可能性もある。


また、音ゲーム界隈、特にセガのアーケード音楽ゲーム「オンゲキ」のプレイヤーコミュニティが発祥という説もある。

2021年上旬頃から「顔ないなった」という表現が音ゲープレイヤーの間で使われ始め、それが徐々に「顔ない」へと短縮されていったとみるユーザーも。


明確な起源は特定されていないものの、複数のルートから自然発生的に広まった表現なのかもしれない。

「顔ない」の使用例

顔ない」は主にTwitter(現X)などのSNSで使われており、日常のさまざまな場面で感情を表現するツールとして活用されている。

基本的な構文は「○○で顔ない」という形で、文末に配置されるのが一般的。


具体的な使用例としては、「推しが結婚発表して顔ない」「テスト勉強全然してなくて顔ない」「駅で派手に転んで顔ない」など、恥ずかしい出来事や残念な状況に直面したときの心情を表現する。

また「課題の締め切り今日だったの忘れてて顔ない」のように、予期せぬ事実に気づいたときのパニック状態を伝える際にも用いられる。


さらに「憧れの先輩に話しかけられて顔ない」といったポジティブな驚きや照れくささを表す使い方もあれば、「今日のライブのセトリが神すぎて顔ない」のように、感動のあまり言葉を失った状態を示すこともある。

つまり、感情が高ぶって通常の表情を保てないような状況全般に適用できる、かなり汎用性の高い表現といえる。

「顔ない」を使う上での注意点

顔ない」は比較的新しいネットスラングであり、使われているのは若者層の一部のみで限定的。

世代や界隈、人によるものの、特に30代以上の中高年層、ネットスラングに馴染みのない人にはまず通じない表現。

人によっては不快感を抱く場合もあるので、相手を選んで使うよう注意しよう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました